「サマリアの女」(聖日礼拝メッセージ 2023/01/28)

 今日の新約聖書の人物は「サマリアの女」です。ユダヤ人はサマリア人を軽蔑し、付き合いをしていませんでした。しかし、イエス様は彼女の信仰を引き出し、その町の人々を救いに導きました。

1.サマリア人とユダヤ人
 そのサマリアの女は言った。「あなたはユダヤ人なのに、どうしてサマリアの女の私に、飲み水をお求めになるのですか。」ユダヤ人はサマリア人と付き合いをしなかったのである。ヨハネ 4:9

 サマリアは北王国イスラエルの首都でした。ここを征服した(BC720)アッシリアの王は、帝国各地から人々をサマリアに移住させたため(Ⅱ列王記 17:24,29)、たくさんの偶像や偶像の神殿が持ち込まれ、ユダヤ人との雑婚が進みました。ユダヤ人のイエス様がサマリア人の女に飲み水を求められたことは異例のことでした。

2.波乱の人生 サマリアの女
 彼女は答えた。「わたしには夫がいません。」イエスは言われた。「自分には夫がいない、と言ったのは、そのとおりです。あなたには夫が五人いましたが、今一緒にいるのは夫ではないのですから。あなたは本当のことを言いました。」ヨハネ 4:17,18

 この女は人目を避けて日差しの強い正午ごろ井戸に水汲みに来ていました。イエス様から不意に飲み水を求められ、永遠のいのちへの水について聞かされました。さらに、一番触れてほしくない自分の過去と現在の生活を言い当てられて驚きました。

3.異邦人の信仰
 女はイエスに言った。「私は、キリストと呼ばれるメシアが来られることを知っています。その方が来られるとき、一切のことを私たちに知らせてくださるでしょう。」イエスは言われた。「あなたと話しているこのわたしがそれです。」ヨハネ 4:25,26

 サマリアの女は満たされない人生を送り、不道徳な生活をしていましたが、いつも心のどこかで本当の救い・メシアを求めていました。そして、とうとうイエス様自ら彼女のところに来てくださいました。イエス様はしばしば異邦人の信仰をほめられました(マタイ 8:5~13,15:21~28)。

4.サマリア人たちの救い
 彼女は、・・・町へ行き、人々に言った。「来て、見てください。・・・この方がキリストなのでしょうか。」・・・人々は町を出て、イエスのもとにやって来た。ヨハネ 4:28~30
 その町の多くのサマリア人が、・・・証言した女のことばによって、イエスを信じた。・・・「・・・自分で聞いて、この方が本当にこの世の救い主だと分かったのです。」ヨハネ 4:39~42

 イエス様がひとりの女に飲み水を求め、その女が証ししたことによって、その町の多くの人々がイエス様を信じることができました。私たちも異邦人ですが、イエス様の恵みとあわれみによって救いをいただきました。私たちの証しによってイエス様の救いが多くの人々に届けられますように。

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