今日の新約聖書の人物は「パウロ」です。パウロはパリサイ派のユダヤ人で、律法をガマリエルから学んだエリートであり、厳格な人生を歩んで来ました。イエス様を旧約聖書が約束しているメシアとは信じず、クリスチャンを迫害しました。しかし、ダマスコの途上で現れたイエス様によって劇的な回心を経験し、偉大な使徒として異邦人伝道に一生を献げました。
1.迫害者サウロ(パウロ)
サウロは家から家に押し入って、教会を荒らし、男も女も引きずり出して、牢に入れた。使徒 8:3
サウロはユダヤ人として厳格な信仰を持っていたので、イエス様をメシアとするクリスチャンたちを神様に対する冒涜と考えて、殺すことも厭いませんでした。最初の殉教者ステパノの死刑にも賛成していました(使徒 7:58,8:1)。
・・・神に対して熱心な者でした。そしてこの道を迫害し、男でも女でも縛って牢に入れ、死にまでも至らせました。使徒 22:3,4
2.劇的回心
ところが、サウロが道を進んでダマスコの近くまで来たとき、突然、天からの光が彼の周りを照らした。使徒 9:3
サウロは、クリスチャンを撲滅させることが神様に尽くすことだと信じて、意気揚々とダマスコへ向かいましたが、復活のイエス様にお会いして自分の間違いを思い知らされ悔い改めました。イエス様の愛と赦しとあわれみに心を打たれたパウロは、イエス様を宣べ伝える者、イエス様のためにいのちをかける者に変えられました。
私は以前には、神を冒涜する者、迫害する者、暴力をふるう者でした。しかし、信じていないときに知らないでしたことだったので、あわれみを受けました。・・・私はその罪人の頭です。・・・Ⅰテモテ 1:13~16
3.偉大な使徒(大伝道者)、聖書著者
彼らはキリストのしもべですか。私は狂気したように言いますが、私は彼ら以上にそうです。Ⅱコリント 11:23(ローマ 15:15,16)
パウロはイエス様が昇天後に使徒となりましたが、使徒の中でも偉大な働きをしました。異邦人の使徒としての伝道(小アジア・ヨーロッパ・ローマ)、手紙(聖書)の執筆(ローマ人への手紙~へブル人への手紙)、数々の奇跡、第三の天(Ⅱコリント12)、迫害と困難(Ⅱコリント11)、殉教。
4.主の恵みとあわれみ
私は自分の弱さのことを誇ります。Ⅱコリント 11:30,12:5
パウロは偉大な働きをしましたが、私たちと同じ人間です。イエス様が注いでくださったあわれみに感謝し、イエス様の愛に応えて最後まで仕え通しました。私たちもイエス様の愛とあわれみによって生かされましょう。
私は勇敢に戦い抜き、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました。あとは、義の栄冠が私のために用意されているだけです。Ⅱテモテ 4:7,8