今日はイサクの息子「ヤコブ」を取り上げます。イサクとリベカの間に生まれたのは双子、兄エサウと弟ヤコブです。ヤコブはイサクとエサウをだまして命を狙われ、20年間逃亡生活を送りました。その後、イスラエル12部族の父となり、名前も「イスラエル」とされました。晩年は息子ヨセフを頼ってエジプトへ渡り、そこで生涯を閉じました。
１．ずる賢いヤコブ
するとヤコブは、「今すぐ私に、あなたの長子の権利を売ってください」と言った。 創世記 25:31
「本当におまえは、わが子エサウだね」と言った。するとヤコブは答えた。「そうです。」 創世記 27:24
兄エサウは、神様・信仰・霊的祝福を軽んじていましたが（へブル 12:16）、弟ヤコブは、兄エサウの弱みに付け込み、父イサクをもだまして神様の祝福を横取りしました。ヤコブは、人間的なたくらみで奪い取るのではなく、神様の約束（創世記 25:23）を信じて待つべきでした。
２．報いを受けたヤコブ
私はこの二十年間、あなたの家で過ごし、十四年間はあなたの二人の娘たちのために、六年間はあなたの群れのために、あなたに仕えてきました。しかも、あなたは何度も私の報酬を変えました。創世記 31:41
ヤコブは非常に恐れ、不安になった。それで彼は、一緒にいる人々や羊や牛やらくだを二つの宿営に分けた。創世記 32:7
ヤコブは、父イサクと兄エサウをだまして、母リベカの兄ラバンのもとに身を寄せました。しかし、ずる賢いラバンにだまされて二十年間仕えることになりました。ヤコブは、ラバンの娘である姉レアと妹ラケルと結婚しますが、二人の確執にも悩まされます。その後、神様の命令によって帰郷することになりましたが、だました兄エサウの報復を恐れました。
３．祝福を追い求めたヤコブ
①長子の権利と祝福を求めた。（創世記 25:31,27:24）
②神様への誓願（創世記 28:18～22）③神様への悔い改め（創世記 32:9～12）
④天使との格闘（創世記 32:22～32）⑤兄エサウとの和解（創世記 33:4）
ヤコブは、ずる賢く人をだましてでも祝福を得ようとする人でした。しかし、自らがだまされ、困難を経験することで自分の罪を自覚して悔い改め、神様の恵みと約束を信じる信仰へと導かれました。
４．応えて下さった神様
①ヤコブを祝福する約束（創世記 25:23,27:27～29）
②天使の梯子の幻と約束（創世記 28:11～17）
③帰郷の際の現れ（創世記 31:3,42、32:1,2,11,12,22～32）
神様は、ヤコブの誕生前から祝福の約束を与え、彼が立派な人物ではありませんでしたが、生涯共にいて助けと祝福と恵みを注いでくださいました。神様は、貪欲に神様の祝福を求める者を祝福してくださいます。
不正な富で、自分のために友をつくりなさい。そうすれば、富がなくなったとき、彼らがあなたがたを永遠の住まいに迎えてくれます。ルカ 16:9
