「涙の預言者」

 今日の人物は「エレミヤ」です。エレミヤはBC627~582、南王国ユダのヨシア王、エホヤキム王の時代に預言者として活動し、悔い改めを促し、王国の滅亡(バビロン捕囚BC585)を警告しました。エレミヤは、哀歌の著者ともされ、祖国民の罪とさばきを憂え涙した預言者で、エルサレム滅亡後、エジプトでも神のことばを語り続けました。

1.エレミヤの召命
 次のような主のことばが私にあった。「わたしは、あなたを胎内に形造る前からあなたを知り、あなたが母の胎を出る前からあなたを聖別し、国々への預言者と定めていた。」            エレミヤ 1:4,5

 彼らの顔を恐れるな。わたしがあなたとともにいて、あなたを救い出すからだ。  主のことば」エレミヤ 1:8

 エレミヤは、神様からの召命に対して、自分はまだ若いので無理ですと尻込みしました。しかし、主は「わたしがともにいる。救い出す。わたしのことばを与える。権威を与える。」との約束のことばを与えられました。

2.エルサレム滅亡の警告
 わたしは、あなたをみな、純種の良いぶどうとして植えたのに、どうしてあなたは、わたしにとって、質の悪い雑種のぶどうに変わってしまったのか。エレミヤ 2:21

 主はこう言われる。「見よ、一つの民が北の地から来る。大きな国が地の果てから奮い立つ。彼らは弓と投げ槍を固く握り、残忍で、あわれみがない。その声は海のようにとどろく。娘シオンよ。彼らは馬にまたがり、あなたに向かい、一団となって陣を敷いてくる。」エレミヤ 6:22,23

 神様はユダとエルサレムを愛して父親のように守り育んできましたが、彼らは神様に敵対して偶像崇拝と淫行に陥ってしまいました。神様は再三預言者を通して警告しましたが、悔い改めることなく滅亡へと突き進んで行きました。エレミヤは、自分が預言したバビロン捕囚を目の当たりにすることになります。しかし、同時に回復の預言も与えられました。

 「イスラエルの神、主はこう言う。わたしはこの場所からカルデヤ人の地に送ったユダの捕囚の民を、この良いイチジクのように、良いものであると見なそう。わたしは、彼らを幸せにしようと彼らに目をかける。彼らをこの地に帰らせ、建て直して、壊すことなく、・・・ エレミヤ 24:5,6

 3.涙の預言者
 私の目は涙でかすみ、はらわたはかき回され、肝は地に注ぎ出された。私の民の娘の破滅のために。・・・哀歌 2:11(エレミヤ 13:17,14:17)

 エレミヤは、同胞が神様に逆らう中、彼らの救いのために涙しながら預言しましたが、家族からも理解してもらえず、反対者から告訴され、何度も殺されそうになりました。それでも信仰に生き、最後まで働きを全うしました。エレミヤは、回復の預言とイエス様の救いについて預言しました。

 ダビデに一つの正しい若枝を起こす。・・・イスラエルは安らかに住む。『主は私たちの義』それが、彼の呼ばれる名である。 エレミヤ 23:5,6

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