今日は使徒の働き15「ペテロの投獄」です。迫害は厳しさを増し、十二使徒のひとりでイエス様の側近だったヨハネの兄弟ヤコブが、ヘロデ・アグリッパⅠ世によって殺され、十二使徒で最初の殉教者となりました。続けてペテロも捕らえられてしまい、兄弟姉妹は集まり彼のために必死に祈っていました。
1.ペテロの投獄と解放
ヘロデ王は、教会の中のある人たちを苦しめようとしてその手を伸ばし、ヨハネの兄弟ヤコブを剣で殺した。それがユダヤ人に喜ばれたのを見て、さらにペテロも捕らえにかかった。使徒 12:1~3
すると見よ。主の使いがそばに立ち、牢の中を光が照らした。御使いはペテロの脇腹を突いて彼を起こし、「急いで立ち上がりなさい」と言った。すると、鎖が彼の手から外れ落ちた。使徒 12:7
ヘロデ・アグリッパⅠ世(ヘロデ大王の孫:イドマヤ人)は、何の考えもなくユダヤ人の歓心を買おうとしてヤコブを殺し、ペテロをも殺そうと逮捕し投獄しました。
しかし、厳重な警備も虚しく、神様は御使いを通して不思議な方法でペテロをいとも簡単に解放されました。
2.兄弟姉妹の祈り
教会は彼のために、熱心な祈りを神にささげていた。使徒12:5(12:12)
ペテロが門の前に立っていることを知らせた。人々は彼女に「あなたは気が変になっている」と言ったが、彼女は本当だと言い張った。それで彼らは「それはペテロの御使いだ」と言った。・・・彼らが開けると、そこにペテロがいたので非常に驚いた。使徒 12:14~16
教会で中心的な役割を果たしていたヤコブが殺され、さらにリーダーのペテロが捕らえられました。兄弟姉妹たちは、ペテロがこのまま殺されてしまうのではないかと、危機感を抱いて皆で熱心に祈っていました。しかし、祈りがかなえられて実際にペテロが解放されても彼らは信じようとはしませんでした。
3.祈りの働き
何事でも神のみこころにしたがって願うなら、神は聞いてくださるということ、これこそ神に対して私たちが抱いている確信です。私たちが願うことは何でも神が聞いてくださると分かるなら、私たちは、神に願い求めたことをすでに手にしていることがわかります。 Ⅰヨハネ 5:14,15
ヤコブは殺され、ペテロは不思議な方法で解放されました。兄弟姉妹の祈りが、ヤコブの時に少なく、ペテロの時に多かったのでしょうか。いいえ、祈りは神様を自由自在に利用することではなく(ヤコブ 4:3)、「神様のみこころにしたがった願いを神様は聞いてくださる」のです。私たちが神様に願ったことに対して、神様が最善を尽くしてみこころを行ってくださると確信するので、神様に願い求めたことの結果はすでにいただいています。祈りは、主を信頼し、へりくだり、主のみこころに自分の思いを合致させるものです。(ヨハネ 9:31、マルコ 11:24)