今日の新約聖書の人物は「バルナバ」です。バルナバはキプロス生まれのレビ人です。バルナバはアンティオキア教会の指導者の一人で、迫害者であったパウロを助け、パウロと共に宣教活動を行いました。
1.慰めの人
キプロス生まれのレビ人で、使徒たちにバルナバ(訳すと、慰めの子)と呼ばれていたヨセフ 使徒 4:36
みな、彼が弟子であるとは信じず、彼を恐れていた。しかし、バルナバはサウロを引き受けて、使徒たちのところに連れて行き、・・・説明した。サウロは・・・自由に行き来し、・・・大胆に語った。使徒 9:26~28
バルナバは「慰めの子」の名のとおり、困っている人を助ける人でした。サウロ(パウロ)が迫害者であったため、回心したことが兄弟姉妹に信じてもらえず拒絶されていた時に、ただ一人彼を受け入れて使徒たちへの仲介をしました。献金も怠らず主に仕える人でした(使徒 4:37)。
2.伝道旅行
聖霊が「さあ、わたしのためにバルナバとサウロを聖別して、わたしが召した働きに就かせなさい」と言われた。使徒 13:2
パウロとバルナバについて来たので、二人は彼らと語り合い、神の恵みにとどまるように説得した。使徒 13:43
バルナバは聖霊様から召命を受け、パウロと共に故郷であるキプロスを皮切りに(使徒 13:4)迫害に遭いながらも小アジア地方に伝道して教会を立て上げて行きました(使徒 14章)。また、エルサレム会議では彼らの異邦人伝道を非難するユダヤ主義に対して、異邦人伝道に現れた主の御業を証ししました(使徒 15:12)。その後も彼の宣教活動は続きました。
3.バルナバの失敗
割礼派の人々を恐れて異邦人から身を引き、離れて行ったからです。そして、ほかのユダヤ人たちも彼と一緒に本心を偽った行動をとり、バルナバまで、その偽りの行動に引き込まれてしまいました。ガラテヤ 2:12,13
バルナバは、宣教に命を献げ、冷静で思いやりのある立派な人物でしたが、ある時、割礼派の人々を恐れて異邦人の兄姉の交わりから離れ、偽りの教えに迎合してしまってパウロから厳しく非難されました。
4.マルコを引き受ける
バルナバは、マルコと呼ばれるヨハネを一緒に連れて行くつもりであった。・・・バルナバはマルコを連れて、船でキプロスに渡って行き、・・・諸教会を力づけた。使徒 15:37~41
パウロは宣教活動を途中で投げ出したマルコの同伴を拒否したが、バルナバは従弟であるマルコを引き受けました。その後、マルコは福音書を書き、パウロとペテロの良き助け手となりました(コロサイ4:10,Ⅱテモテ4:11,Ⅰペテロ5:13)。人を生かす「慰めの子」になりましょう。
聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい。 ヤコブ 1:19