パウロは、コリント教会の厄介な問題を解決したり、精力的に宣教する指導力のあるテトスをとても信頼していました。テトスへの手紙では、自らが救いに導いた我が子のようなテトスに対して、神様の恵みによって救われたクリスチャンの「正しい行い」の大切さを教えています。
1.反抗的な者を戒めよ
「クレテ人はいつも嘘つき、悪い獣、怠け者の大食漢。」この証言は本当です。ですから、彼らを厳しく戒めて、その信仰を健全にし、テトス1:12,13
ユダヤ主義は、クレテでも人々に悪影響を与えており、クレテ人の古くからの悪い性質が拍車をかけていました。ユダヤ主義者は、反抗的で不正な利益を求め、空想話と偽りの教えによって人々を惑わして、いくつもの家庭を破壊していました。また、クレテ人は怠惰な大食漢で平気でうそをつく人たちでした。彼らはクリスチャンと自称していましたが、行動が伴っておらず、生活では神様を否定していました。パウロは彼らの信仰が健全になるように、厳しく容赦ないまでに取り扱うように命じています。
2.健全な教え
教えにかなった信頼すべきみことばを、しっかりと守っていなければなりません。健全な教えをもって励ましたり、反対する人たちを戒めたりすることができるようになるためです。 テトス 1:9(2:8)
このことばは真実です。私は、あなたがこれらのことを、確信をもって語るように願っています。 テトス 3:8
パウロは、あらゆる信仰の問題が聖書の健全な教えに対して反抗的になることから発生していることを指摘しています。みことばに服従すると、神様が恵みによって私たちに救いをもたらしてくださったことに感謝し、この世の欲を捨て慎み深い生活をしつつ、再臨のイエス様を待ち望む者に変えられます(テトス2:11~15)。
3.良いわざに進みなさい
支配者たちと権威者たちに服し、従い、すべての良いわざを進んでする者となるようにしなさい。テトス 3:1(3:8)
・・・実を結ばない者にならないように、・・・良いわざに励むように教えられなければなりません。テトス3:14
パウロは、神様の恵みによって救われた者は、良いわざに励んで良い実を結ぶようにと命じています。良いわざとは、自分の信仰と自分が信じているイエス様を周囲に現すことです。思い煩い、富の惑わし、欲望が入り込むとみことばがふさがれて、実を結ぶことができません。(マルコ4:14~20)
良い実を結ばない木はすべて切り倒されて、火に投げ込まれます。ルカ3:9
わたしの枝で実を結ばないものはすべて、父がそれを取り除き、実を結ぶものはすべて、もっと多くの実を結ぶように、刈り込みをなさいます。ヨハネ15:2
パウロは、宣べ伝えられている主こそ唯一の神様であり、福音こそ救いを与える唯一の道であり、みことばこそ真実であり、みことばに服従することこそ有益な道であることを皆が知ることを求めています。