ヤコブの手紙は、AD45~48(AD60?)年頃にイエス様の弟ヤコブが、各国にいるユダヤ人クリスチャンに宛てた手紙です。主とみことばに対する信頼、信仰に伴う生活の実践的側面の大切さを教えています。
1.主に信頼する
・・・神に求めなさい。そうすれば与えられます。ただし、少しも疑わずに、信じて求めなさい。ヤコブ 1:5,6
2.行いが伴う信仰
ルターは、この手紙をヨハネの福音書、パウロの手紙等と比べると軽い「藁の手紙」だと非難しました。もちろん聖書は、人は行いではなく信仰によって救われると教えていますが、同時に、口先だけで行動が伴わない偽善的な信仰を厳しく戒めています。
兄弟たちよ、人がたとえ信仰を持っていると告白したとしても、〔その証拠として〕なんの〔善い〕行為もしていなかったとしたら、何の役にたつ〈利益がある〉でしょうか。〔そのような〕信仰が〔彼の魂を〕救うことができるでしょうか。ヤコブ 2:14(詳訳)
さあ、〔もしあなたにできるなら、善い〕行為を伴わないあなたの信仰〔なるもの〕を私に見せてください。そうすれば私は〔従順な善い〕行為によって、私の信仰をあなたにお見せしましょう」。ヤコブ 2:18(詳訳)
愚かで、不毛で、霊的に欠けのある者よ、あなたは〔善い〕行為を伴わない信仰がなんの働きをもなしえない〈無能、無価値な〉こと〔の証明〕を見せてもらいたいのですか。ヤコブ 2:20(詳訳)
①えこひいきをしてはいけない。 (ヤコブ 2:1~13)
②ことばで失敗しないように。 (ヤコブ 3:1~12)
③この世の友となってはいけない。 (ヤコブ 4:1~10)
④悪口を言い合ってはいけない。 (ヤコブ 4:11,12)
⑤誇り高ぶってはいけない。 (ヤコブ 4:13~17)
⑥不正な金持ちになってはいけない。(ヤコブ 5:1~6)
3.耐え忍ぶ
兄弟たち。主が来られる時まで耐え忍びなさい。・・・あなたがたも耐え忍びなさい。心を強くしなさい。主が来られる時が近づいているからです。・・・見なさい。耐え忍んだ人たちは幸いだと私たちは思います。・・・主は慈愛に富み、あわれみに満ちておられます。ヤコブ 5:7~11
耐え忍ぶことは、主とみことばに対する信頼、将来に対する希望がなければ不可能です。主は慈愛とあわれみに富んでおられます。不平不満によって主への信頼、愛、希望、服従を投げ出してしまう者は不幸です。しかし、信仰の試練に遭う時に投げ出さなければ、貴重な忍耐が与えられます。
私の兄弟たち。様々な試練にあうときはいつでも、この上もない喜びと思いなさい。・・・信仰が試されると忍耐が生まれます。ヤコブ 1:2,3