今日の新約聖書の人物は「ザアカイ」です。取税人のかしらでお金に執着していたザアカイは、イエス様との出会いによって、お金に依らないすばらしい人生と罪の赦しが与えられました。
1.取税人のかしらザアカイ
するとそこに、ザアカイという名の人がいた。彼は取税人のかしらで、金持ちであった。 ルカ19:2
当時イスラエルはローマの支配下にあり、ローマは税金徴収のためにユダヤ人を雇っていました。取税人はローマの手先となって同胞から税金を取り立てていたので裏切り者のような存在でした。取税人たちは、嫌われていても高収入を得ることができ、徴税を水増ししては不正な利益を得ていました(ルカ 3:12,13)。ザアカイはその取税人のかしらでした。
2.悔い改めたザアカイ
それで、ザアカイは立ち上がって、真面目に主に向かって断言した、「主よ、ごらんください。私は〔今〕財産の半分を〔償いのため〕貧しい人たちに施します。もし誰かからだまし取っているものがあったら、〔今〕四倍にして償います」。ルカ19:8(詳訳)
イエス様は、大の大人のザアカイが木に登ってでもご自分に会おうとしている姿をご覧になって、彼に声をかけ客人となられました。ザアカイは、神様を無視してお金の亡者になり、人をまったく顧みなかった生き方を悔い改めて、イエス様を信じました。
3.この家に救いが来た
イエスは彼に言われた、「きょう〈メシヤによる霊的な〉救いがこの家〔のすべての者〕に来た。ザアカイもアブラハムの〔まことの霊的な〕子であるから。ルカ 19:9(詳訳)
イエス様はザアカイの悔い改めをご覧になって、喜んでザアカイの救いを宣言しました。みんなから嫌われ、罪人の代表者のような取税人ザアカイも信仰の父アブラハムの霊的な子どもですとまで言われました。
エリコは祭司の町です。パリサイ人は「・・・この取税人のようでないことを感謝します。」と祈り(ルカ 18:11)、律法学者たちはイエス様が取税人や遊女たちと食事をしたと非難しました(ルカ 5:30)。
4.捜して救うために
人の子は、失われた者を捜して救うために来たのです。」ルカ 19:10
イエス様は、ご自分が来られた目的を「失われた者を捜して救うため」だとおっしゃいました。イエス様は、罪にがんじがらめに縛られていた私たちにも声をかけ、身元に引き寄せて救いを与え、ご自分のものとしてくださいました。心から感謝しましょう。
まことに、神である主はこう言われる。「見よ。わたしは自分でわたしの羊の群れを捜し求め、これを捜し出す。エゼキエル 34:11
わたしは失われたものを捜し、追いやられたものを連れ戻し、傷ついたものを介抱し、病気のものを力づける。・・・エゼキエル 34:16