「一致してください」(聖日礼拝メッセージ 2024/11/17)

 今日は使徒の働き25「第3回伝道旅行(3-1)Ⅰコリント(1)」です。 パウロは、第3回伝道旅行(使徒 18:23~20:38)でエペソからコリント人への手紙第一を書き送り、その後ギリシアを再訪問してBC57年~58年の冬期3か月をコリントで過ごしたようです。コリントはローマ帝国の主要都市で、富と贅沢と偶像(女神アフロディテの神殿)と不道徳の町でしたが、パウロは1年半留まって大きな教会を設立しました。その後、パウロは、コリント教会の不一致、不道徳、偶像にささげた物、女性の役割、霊的賜物、復活などの問題を聞き、手紙を送りました。

1.知識派
 「わたしは知恵ある者の知恵を滅ぼし、悟りある者の悟りを消し去る」と書いてあるからです。知恵ある者はどこにいるのですか。学者はどこにいるのですか。この世の論客はどこにいるのですか。神は、この世の知恵を愚かなものにされたではありませんか。Ⅰコリント 1:19,20

 コリント教会は人種的(ユダヤ人と改宗者、異邦人:異教からの回心者)にも社会的(上流・中流・下層階級者)にも多種多様な人々によって構成されていました。また、教会堂が建設される前でしたから、家々や公会堂などにそれぞれのグループとして集っていました。コリントは哲学の町アテネに近く、教会内にも哲学的・知的思弁的な考えやそれぞれの派閥が幅を利かせており、みことばに反する不一致が蔓延していました。

2.不道徳
 あなたがたがは、代価を払って買い取られたのです。ですから、自分のからだをもって神の栄光を現しなさい。Ⅰコリント 6:20

 もう一つの問題は、不道徳の問題です。「異邦人の間にもないほどの淫らな行い」が教会内にあり、そのことに問題意識を持たずにそれを容認し、放置していました。さらに、教会内で発生した問題をクリスチャンではなく、未信者に訴えて解決してもらおうとしていました。パウロは「クリスチャンが世界を裁く立場に立つのに教会内のことを治められないのか、そもそも、訴え合うこと自体が敗北なのだ。」と指摘しています。

3.一致
 さて、兄弟たち、私たちの主イエス・キリストの名によって、あなたがたにお願いします。どうか皆が語ることを一つにして、仲間割れせず、同じ心、同じ考えで一致してください。Ⅰコリント 1:10

 パウロは、コリント教会の派閥と不道徳などによる不一致の現状を憂え、信仰の原点に立ち返って、神様とイエス様の一致と同じような兄弟姉妹間の完全な一致を勧めています。兄弟姉妹間の一致により、人々は神様の存在、イエス様がメシアであること、神様の私たちに対する愛を知ることができます。人は仲の悪いところには集まりません。(ヨハネ 13:35)

 わたしたちが一つであるように、彼らも一つとなるためです。わたしは彼らのうちにいて、あなたはわたしのうちにおられます。彼らが完全に一つになるためです。また、あなたがわたしを遣わされたことと、わたしを愛されたように彼らも愛されたことを、世が知るためです。ヨハネ 17:22,23

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