詩篇は、人の心の奥底から湧き上がる思いが信仰によって詩として表現されており、歌うことを前提としたものです。内容は、神様のご性質と御業の賛美、国家的な嘆き、王の生涯の出来事、個人的な哀歌、個人的な感謝、メシヤ預言などです。全部で150篇、ダビデによるものが75篇あります。
詩には、敵の存在、自分自身の罪、山積する問題による疑い、怒り、不安、悔い改めなどの心の叫び、神様の偉大さ、赦し、哀れみ、勝利、慰め、深い愛に対する感謝、喜び、賛美など、正直な思いが溢れ出ています。
1.神様に対する絶対的な信頼
ああ主よ、この祈りを聞いてください。王である神様、私の嘆きに耳を傾けてください。私は神様以外のだれにも、決して祈ったりしません。朝ごとに、天におられる神様を見上げ、御前に願い事を申し上げ、ひたすら祈ります。詩篇 5:1~3(LB訳)
あなたはどうしようもなくなって、主に心から叫んだことがありますか。主への心からの叫びとは、自分の願望を達成させるための訴えではなく、どんなことをしてでも主に従いたい、主を礼拝したいとの訴えです。
2.神様に対する正しい認識
神様は、これっぽっちの悪も喜んだりなさらず、どんなささいな罪でも大目に見たりはなさいません。・・・うそはあばかれ、彼らは滅ぼされます。神様は、殺人と欺きをどんなにお嫌いになることでしょう。詩篇 5:4~6(LB訳)
神様は信心深い者を祝福なさいます。ああ主よ、あなたは愛の盾で囲んでくださいます。詩篇 5:12(LB訳)
作者は、主がどのような性質のお方であるかを良く知っていました。主は正義で罪を絶対に是認されないお方、信じて従う者を愛によって守ってくださるお方であると信じていました。私たちもみことばから神様のことを正しく教えていただきましょう。
3.神様の義による導き
しかし私は あなたの豊かな恵みによってあなたの家に行き あなたを恐れつつ あなたの聖なる宮に向かってひれ伏します。・・・あなたの義によって私を導いてください。私の前に あなたの道をまっすぐにしてください。 詩篇 5:7,8
作者は、主を礼拝させていただけること自体が主の豊かな恵みによることだと告白します。そして「主の義によって導いてください」と祈っています。自分自身の義ではなく、信仰によって与えられる主の赦しによる、主の義です。主イエス様の十字架の贖いによる赦しです。
私たちも作者のように「主のみこころによる、主の道を与えて下さい」と祈りましょう。その祈りには「主のお住まいにいつもいっしょにいたい。主のみこころの道に歩みたい」とのへりくだった信仰と服従があります。 霊的なことを軽んじないように、聖められることを求めましょう。
聖さを追い求めなさい。聖さがなければ、だれも主を見ることができません。だれも神の恵みから落ちないように、・・・ ヘブル 12:14~17