貴族の子弟で少年だったダニエルは、BC605年頃にネブカドネツァル王によってバビロンへ捕囚となりました。彼は3人の友人と共に、官吏となるための教育を受け、王の侍従として仕えました。彼らは異教の中で迫害(燃える炉、獅子の穴)を受けながらも主に対する信仰を固く持ち続けました。 ダニエルは、バビロン帝国のネブカドネツァル王からペルシャ帝国のキュロス王にまで仕えました。彼には夢を解き明かす賜物が与えられており、夢や幻、神様の手による文字の解き明かし、四大帝国の興亡、イスラエルの回復、メシヤ預言、終末預言が与えられました。
1.神様はご自身を現される
最初に神様はネブカドネツァル王の夢によってご自身の存在、主権、力、救い、不思議さとご自身を証しするしもべの存在を示されました。
1)王の見た夢 2章:四大帝国(金:バビロニア、銀:メド・ペルシャ、青銅:ギリシャ、粘土と鉄:ローマ)とキリストの王国(7章)
2)理性を失った王 4章:高慢なネブカドネツァル王を懲らしめる
3)神様の指による文字 5章:ベルシャツァル王の終りを告げる
2.金の像を拝みません
ダニエルと3人の友人の信仰は、神様のみこころを行うことを最優先にし、殉教しなければならないとしても神様への忠誠を尽くすものでした。
1)偶像による汚れた食物を拒否 ダニエル 1章
2)偶像(金の像)礼拝を拒否 ダニエル 3章
3)神様への礼拝禁止を拒否 ダニエル 6章
私たちが仕える神は、火の燃える炉から私たちを救い出すことができます。王よ、あなたの手からでも救い出します。しかし、たとえそうでなくても、王よ、ご承知ください。私たちはあなたの神々には仕えず、あなたが建てた金の像を拝むこともしません。 ダニエル 3:17,18
3.私たちは神様の使節です
ダニエルたちは、いろいろな事情があって異教の国バビロンへ捕囚となりました。神様はその地で忠実なダニエルたちを用いて、イスラエルの民にもバビロンの民にもご自身の存在、主権者・救い主であることを現されました。また、異国にあってダニエルたちの存在は、真の神様がいらっしゃることを現し、本当の信仰のあり方、信仰者の歩み方、人としての生き方の模範となりました。
私たちは、神様によって今ここで生かされています。これは偶然ではなく、神様のご計画です。神様は様々な事情や状況により、私たちを通して、ご自分の存在、主権、愛と恵みとあわれみ、救いをこの世に、すべての人に現そうとしておられます。私たちにはイエス様の救いを紹介するすばらしい働きが委ねられています。その働きを全うさせていただきましょう。
・・・神は、キリストによって私たちをご自分と和解させ、また、和解の務めを私たちに与えてくださいました。・・・私たちはキリストに代る使節なのです。私たちはキリストに代って願います。神と和解させていただきなさい。・・・Ⅱコリント5:18~21(6:1~10)