ミカはアモス、ホセア、イザヤと同時代BC8世紀の田舎(モレシェテ)出身の預言者です。ミカは、北王国イスラエルの首都サマリアと南王国ユダの首都エルサレムの罪を厳しく非難してさばきを警告しました。しかし、彼らは悔い改めず、北王国イスラエルはBC720年にアッシリアによって崩壊しました。エルサレムはBC701年にアッシリアによって包囲されましたが、奇跡的に守られました。ミカは、さばきの預言とともに、メシヤの到来と将来の栄光と希望を預言しました。
1.イスラエルの罪と主のさばき
1)指導者たちの罪(ミカ 7:1~6)
あなたがたは善を憎んで悪を愛し、人々の皮を剥ぎ、その骨から肉をそぎ取る。ミカ 3:2
そのかしらたちは賄賂を取ってさばき、祭司たちは代金を取って教え、預言者たちは金を取って占いをする。・・・「主は私たちの中におられるではないか。わざわいは私たちの上に及ばない。」ミカ 3:11
本来、民を守り霊的に導くべき指導者が偶像礼拝に陥り、逆に民を虐げ、不正を行って私腹を肥やしていました。しかも、それらを黙認する偽預言者が大勢取り巻いており、民の間にも不正が蔓延していました。
2)主のさばき
その刻んだ像はすべて打ち砕かれ、儲けはみな火で焼かれる。・・・エルサレムの門に、主からわざわいが下ったのだ。・・・わたしは再び、侵略者をあなたのところに送る。ミカ 1:7~16
神様は以前、エリヤ、エリシャ、アモスを遣わされましたが、拒否されてしまいました。この時まさに主のさばきが訪れようとしていました。
2.メシヤ預言
ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で、あまりにも小さい。だが、あなたからわたしのためにイスラエルを治める者が出る。その出現は昔から、永遠の昔から定まっている。」ミカ5:2(マタイ 2:6、ヨハネ 7:42)
1)ベツレヘムでのメシヤの誕生を預言(旧約聖書中唯一)
2)イスラエルの回復と栄光に輝く未来(ミカ2:12,13,4:1~8,7:18~20)
3.主が求められるもの
主があなたに何を求めておられるのかを。それは、ただ公正を行ない、誠実を愛し,へりくだって,あなたの神とともに歩むことではないか。ミカ6:8
主は、表向きは高価な献げ物・うやうやしい礼拝・大きな犠牲があったとしても、主への忘恩、宗教的見せかけ、不誠実、人身御供、偶像礼拝、不平不満がその人の心の内に隠れているなら、そのような礼拝を忌み嫌われます。
主は私たちを心から愛しておられる誠実なお方ですから、互いに心を許し合って、友として共に歩むことを望んでおられます。
・・・神はあなたがたに近づいてくださいます。罪人たち、手をきよめなさい。二心の者たち、心を清めなさい。・・・ヤコブ4:1~10(マタイ 15:8,23:3)