今日の人物は「モーセ」です。モーセはヨセフによるイスラエル民族のエジプト寄留後349年目にレビ人の子として誕生しましたが、奴隷状態にあったイスラエル民族(創世記 15:13)の反抗を恐れたファラオは、産まれた男児を殺すよう命令していたため、命の危険にさらされました。
モーセは、神様の不思議な守りと召命により、イスラエル民族を引き出す者となり、約束の地カナンまで導きました。
1.誕生、逃亡、召命(出エジプト1~4章)
信仰によって、モーセは成人したときに、ファラオの娘の息子と呼ばれることを拒み、はかない罪の楽しみにふけるよりも、むしろ神の民とともに苦しむことを選び取りました。彼は、キリストのゆえに受ける辱めを、エジプトの宝にまさる大きな富と考えました。それは、与えられる報いから目を離さなかったからでした。へブル 11:24~26
モーセは、ファラオの娘に拾われて王の孫として成長しますが、奴隷状態の同胞を助けようとしてエジプト人を殺してしまい、ミディアンの地に身を隠します。そこで、イスラエル民族を救出する召命を受けます。
2.十の災いと出エジプト
その夜、わたしはエジプトの地を巡り、人から家畜に至るまで、エジプトの地のすべての長子を打ち、また、エジプトのすべての神々にさばきを下す。わたしは主である。・・・わたしはその血を見て、あなたがたのところを過ぎ越す。出エジプト 12:12,13
主は、イスラエル民族を解放しないファラオに対して十の災い(①ナイル川血に変わる。②カエル大発生。③ブヨ大発生。④アブ大発生。⑤家畜疫病死。⑥人と家畜に腫物。⑦激しい雹。⑧イナゴの大群。⑨3日間の暗闇。⑩人と家畜の長子死亡。)を下し、紅海を渡らせて救出しました。
3.荒野と十戒
イスラエルの子らは、・・・四十年の間マナを食べた。出エジプト16:35
こうして主は、シナイ山でモーセと語り終えたとき、さとしの板を二枚、すなわち神の指で書き記された石の板をモーセにお授けになった。出エジプト 31:18
イスラエル民族は、荒野において四十年間神様が与えられた天からのマナによって養われました。また、十戒(律法)が与えられ(出エジプト20章)、神様の民としての契約を結びました。しかし、民は何度も神様とモーセに逆らい、偶像崇拝(出エジプト32章)と不平不満(出エジプト16,17章,民数記12,13,14章)に陥りました。
4.モーセの最期
あなたは心を尽くし、いのちを尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。 申命記 6:5
モーセのような預言者は、もう再びイスラエルには起こらなかった。彼は、主が顔と顔を合わせて選びだしたのである。申命記 34:10
モーセは、神様が約束されたカナンの地に入ることはできず、直前に民に対して決別説教によって主に従うように命じました。