「民の幸福を求めて」(聖日礼拝メッセージ 2022/11/06)

 今日の聖書の人物は「エステルとモルデカイ」です。二人はバビロン捕囚からの帰還が始まった後もバビロンに留まった人たちです。モルデカイは両親を亡くしたいとこのエステルを養育していました。
 ハマンの陰謀によりユダヤ人が虐殺の危機に瀕しましたが、二人の献身的な働きにより、その危機を脱することができました。

1.モルデカイの信仰
 もしあなたがこのようなときに沈黙を守るなら、別のところから助けと救いがユダヤ人のために起こるだろう。しかし、あなたも、あなたの父の家も滅びるだろう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、このような時のためかもしれない。」エステル 4:14

 モルデカイは、捕囚の民ユダヤ人でしたが官僚の地位を得ていました。モルデカイは、王の側近ハマンが自分にひれ伏すように皆に要求していましたがそれを拒否し、彼に取り入ることをしませんでした。
 ハマンが報復として王を唆してユダヤ人虐殺の法令を制定した時は、王妃となっていたエステルに対して、王に嘆願するよう導きました。

 実に、ユダヤ人モルデカイはクセルクセス王の次の位にあって、ユダヤ人にとっては大いなる者であり、多くの同胞たちに敬愛された。エステル 10:3

2.エステルの信仰
 私も私の侍女たちも、同じように断食します。そのようにしたうえで、法令に背くことですが、私は王のところへ参ります。私は、死ななければならないのでしたら死にます。」エステル 4:16

 モルデカイに養育されていたエステルは、彼の勧めによりペルシアの王妃となりました。ユダヤ人虐殺の法令が制定された時、モルデカイに王に嘆願するように頼まれ、一時は躊躇しますが、神様の自分へのみこころを確信して命がけで王に嘆願し、願いは聞き入れられ、ユダヤ人は虐殺を免れました。彼女の命がけの行動が多くのユダヤ人を救いました。

3.人々のための苦難
 ですから、私があなたがたのために苦難にあっていることで、落胆することのないようお願いします。私が受けている苦難は、あなたがたの栄光なのです。エペソ 3:13

 私たちは、自分や兄弟姉妹が苦難に遭えば落胆して神様の愛、守り、正義を疑ってしまいます。しかし、パウロは自分の苦難を通して兄弟姉妹に福音が伝えられ、信仰の成長が促され、「キリストに対する信仰によって、確信をもって大胆に神に近づくことができる」ので落胆しないように勧めています。
 私たちの苦難が兄弟姉妹の平安、信仰、幸いのためであるならすばらしいことです。モルデカイやエステルのように同胞(隣人、兄弟姉妹、家族)のために苦労することは、神様のみこころです。

 キリストは私たちのために、ご自分のいのちを捨ててくださいました。それによって私たちに愛が分かったのです。ですから、私たちも兄弟のために、いのちを捨てるべきです。Ⅰヨハネ 3:16

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