第二歴代誌は、歴史の観点から書かれ、ソロモン王から始まり、分裂した南王国ユダの王たちの治世、王国滅亡、バビロン捕囚までが記されています。ユダの王は、ソロモンの子レハブアム王から始まり、主に従った善王と従わなかった悪王が現れました。
栄華を極めたソロモン王の時代は終わり、さらに不信仰な時代が続いてバビロン捕囚となりますが、最後に回復の希望の預言が記されています。
1.主の約束
ソロモンは神殿を奉献して祈りを捧げます。主はソロモンに信仰によって歩む正しい道と背くことのリスクを示されました。しかし、ソロモンの罪ゆえに王国は分裂し、混沌とした時代に入って行きました。
・・・契約を結んだとおり、わたしはあなたの王座を確立しよう。しかし、もしあなたがたが背いて、あなたがたの前に置いたわたしの掟とわたしの命令を捨て去り、行ってほかの神々に仕え、それを拝むなら、わたしは彼らに与えた地から彼らを根こそぎにし、・・・ Ⅱ歴代誌 7:11~22
2.助けて下さる主
南王国ユダでは、信仰を取り戻して主に立ち返り、国を建て直そうとした王が現れました。主は信頼する者を助けて下さいます。
アサ王は、①異教と偶像を取り除いた(14:3,15:8,16) ②律法と命令を行わせた(14:4,15:12,13) ③町々の建設(14:6,7) ④主への信頼と勝利(14:9~15)⑤祭壇の新調と献げ物(15:8,11)
主は預言者を遣わしてアサ王を励まし、勝利と安息を与えられました。
アサは、自分の神、主の目にかなう良いことを行った。・・・アサは自分の神、主を呼び求めて言った「・・・ Ⅱ歴代誌 14:2~14:12
あなたがたは勇気を出しなさい。力を落としてはなりません。あなたがたの働きには報いがあるからです。Ⅱ歴代誌 15:7
しかし、晩年、アサ王は主を信頼せず、心を頑なにして預言者を迫害し、暴政を行ない、両足の重病の末、亡くなりました。
・・・あなたはアラムの王に拠り頼み、あなたの神、主に拠り頼みませんでした。・・・その病気の中でさえ、彼は主を求めず、医者を求めた。Ⅱ歴代誌 16:1~12
3.回復の預言
・・・、だれでも主の民に属する者には、その神、主がともにいてくださるように。その者は上って行くようにせよ。」Ⅱ歴代誌 36:17~23
主は常に真実で、契約や約束を破ることはありません。いつも破るのは人間の側です。しかし、あわれみの主は、常に私たちを信仰の道に立ち返らせようと導いて下さり、どんな状況からも必ず回復させて下さいます。
主は情け深く 正しい。まことに 私たちの神はあわれみ深い。
主は浅はかな者をも守られる。 私がおとしめられたとき 私を救ってくださった。
私のたましいよ おまえの全きいこいに戻れ。主が おまえに良くしてくださったのだから。詩篇116:5~7(助け主 ヨハネ14:16)