マタイの福音書は、マタイが同胞ユダヤ人に「旧約聖書で預言されていた王なるメシヤ、イエス・キリストの到来」を知らせるために書かれました。そして、世界中のすべての人々に対して救い主イエス様・信仰・教会・天の御国について教え、私たちが歩むべき道を示しています。
1.メシヤ預言の成就
マタイは、最初にイエス様の系図を記すことによって「アブラハムの子孫」「ダビデ王家の子孫」であること、メシヤであり王であるイエス様が、すべての権威(罪の赦し、病気の癒し、悪霊の追い出し、死人のよみがえり、復活)を持っておられることを示しています。
・ダビデの王座 詩篇110:1 ⇒ マタイ22:44
・三日目のよみがえり 詩篇16:10,11 ⇒ マタイ16:21,20:19
2.当時の人々の信仰
1)神殿と会堂:神殿では祭司と神殿仕え人により、旧約時代から伝わっ た犠牲の儀式と礼拝が続けられていました。
2)律法学者とパリサイ人:律法学者は、律法に対する熱心さのあまり、 多くの伝承を生み出しました。パリサイ人は、宗教的潔癖家、冷酷な律 法主義者でした。両者とも偽善と高慢により律法の基本的精神を忘れて しまったため、たびたび安息日などについてイエス様と衝突しました。
偽善の律法学者、パリサイ人・・・まむしの子孫よ。 マタイ23:1~36
3)政治的解放:ローマからの独立を求める熱狂的愛国者である熱心党が 活動し、人々は勝利と平和と栄光をもたらす王的なメシヤを求めました。
4)隠れた立派な信仰:イエス様はカナン人の女の信仰を褒めました。(マタイ15:21~28)
3.現代日本人の信仰
1)統計 国際比較調査「宗教」日本(2019)「信仰している宗教は?」
仏教31%、神道3%、キリスト教1%、その他1%、宗教なし62%
信仰心、神仏を拝む頻度、伝統的価値観の低下がみられる。
2)無宗教と無関心(個人の価値観の尊重、周りとの協調性による安心)
3)全ての人の内には、真の神様・真理・救い・真実な信仰を求める心がある。
4.あなたの神、主を愛しなさい
マタイはユダヤ人だけではなく私たちに対して、神様である主イエス様を愛するように命じています。私たちの主は、遠くかけ離れた縁の薄い存在ではなく、愛と命とあわれみによって救って下さったお方です。
神の命令を守ること、それが、神を愛することです。Ⅰヨハネ 5:3
1)主を愛しなさい
心を尽くし、いのちを尽くし、知性を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。マタイ 22:37
2)隣人を愛しなさい
あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい。マタイ 22:39
3)イエス様の救いを伝える福音宣教
あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において彼らにバプテスマを授け、わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えなさい。 マタイ 28:19,20