テサロニケ人への手紙第1は、AD51頃パウロがコリントから送った手紙と言われています。パウロは第2次伝道旅行の際、短期間テサロニケに滞在して会堂で伝道し、そこで入信した者たちによって教会が誕生しました。しかし、ユダヤ人による騒動が発生し、パウロたちはやむなく町を去りました。その後も迫害が続き、兄弟姉妹を心配したパウロは、テモテをテサロニケへ遣わしました。この手紙には、テモテがもたらしたテサロニケ教会の兄弟姉妹の模範的な信仰への感謝、再臨に対する正しい教え、再臨を待つクリスチャンの信仰姿勢についての教えが記されています。
1.テサロニケ教会の始まりと信仰
パウロは、・・・聖書に基づいて彼らと論じ合った。・・・彼らのうちのある者たちは納得して、パウロとシラスに従った。・・・ところが、ユダヤ人たちはねたみに駆られ、広場にいるならず者たちを集め、暴動を起こして町を混乱させた。・・・パウロとシラスをべレアに送り出した。使徒 17:1~17:10
パウロとシラスは、テサロニケで伝道して大勢の異邦人がクリスチャンとなりましたが、ユダヤ人たちから迫害を受けました。パウロが去った後の迫害の中、テサロニケの兄弟姉妹は主に倣う者になりました。
あなたがたも、多くの苦難の中で、聖霊による喜びをもってみことばを受け入れ、私たちに、そして主に倣う者になりました。 Ⅰテサロニケ 1:6
2.再臨の喜び
パウロは、亡くなった兄弟姉妹についての悲観的な考えに対して、復活の喜び、イエス様の再臨の喜びについて説明しています。
眠っている人たちについては、兄弟たち、あなたがたに知らずにいてほしくありません。あなたがたが、望みのない他の人々のように悲しまないためです。 Ⅰテサロニケ 4:13
①先に亡くなったクリスチャンの復活 Ⅰテサロニケ 4:13~16
②携挙 Ⅰテサロニケ 4:17,18
③再臨待望 Ⅰテサロニケ 5:1~6
④御怒りではなく救い Ⅰテサロニケ 5:9~11
3.再臨を待ち望むクリスチャン生活
パウロは、模範的なテサロニケ教会の兄弟姉妹の信仰生活に加えて、再臨を待ち望む正しいクリスチャン生活のあり方を教えています。
兄弟愛については、あなたがたに書き送る必要がありません。・・・ますます豊かにそれを行いなさい。また、私たちが命じたように、落ち着いた生活をし、自分の仕事に励み、自分の手で働くことを名誉としなさい。 Ⅰテサロニケ 4:9~12
①聖なる者となる Ⅰテサロニケ 4:3~8
②互いに愛し、励まし合う Ⅰテサロニケ 4:9,10,5:11
③落ち着いた生活 Ⅰテサロニケ 4:11,12
④身を慎む Ⅰテサロニケ 5:6~8
⑤指導者への尊敬 Ⅰテサロニケ 5:12,13
⑥善・喜び・祈り・感謝 Ⅰテサロニケ 5:15~22