先週は、「ローマ人への手紙」の第一部1章~11章「教理編」でキリスト教の教理的真理「信仰義認」を見ました。今週は、第二部12章~16章「信仰の実践・生活編」から信仰生活の原理(12:1,2)と実践(12:3~21)、社会生活の原理(13:1~13:14)と実践(14:1~15:13)、私信とあいさつ(15:14~16:27)を見ていきましょう。第一部は信仰による義でしたが、第二部は信仰による喜びと平安と希望です。
1.信仰生活の原理と実践
1)原理(12:1,2)
あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい。それこそ、あなたがたにふさわしい礼拝です。 ローマ 12:1
信仰生活の原理とは、自分自身を神様に献げることであり、神様のみこころのもとに身を置いて、神様にすべてを支配していただくことです。
私たちは完成された者ではないので常に変えていただかなければなりませんが、神様の喜ばれることを見分けていくことができます。
2)実践(12:3~21)
兄弟愛をもって互いに愛し合い、互いに相手をすぐれた者として尊敬し合いなさい。勤勉で怠らず、霊に燃え、主に仕えなさい。ローマ 12:10,11
信仰生活の実践では、私たちが自己中心に陥りやすいこと、私たちはイエス様をかしらとした尊い御体の各器官であることが前提とされ、主、兄弟姉妹、敵にもへりくだって仕えるように命じられています。
2.社会生活の原理と実践
1)原理(13:1~13:14)
人はみな、上に立つ権威に従うべきです。・・・権威はすべて、神によって立てられているからです。したがって、権威に反抗する者は、神の定めに逆らうのです。ローマ 13:1,2
社会生活の原理とは、神様が定めた国や社会の権威・法に従い、義務(教育、勤労、納税)を果たし、隣人を愛する品位ある生活です。
2)実践(14:1~15:13)
ですから、私たちは、平和に役立つことと、お互いの霊的成長に役立つことを追い求めましょう。ローマ 14:19
社会生活の実践では、互いにさばき合うのではなく、弱い人、意見の違う人を受け入れるように勧められています。
3.信仰による「喜び」「平安」「希望」
私たちの神様は、創造と救いと復活の「希望の神様」です。「喜び、平安、希望」は信仰と聖霊様によって与えられます。神様の喜びを自分の喜びにすることが最も幸いなことです。しかし、不信仰から来る「自己憐憫」は、「自分はこんなに頑張っているのにあの人はやっていない。私は人からも神様からも評価されていない。」と信仰を蝕んでいきます。
主に信頼し 善を行え。地に住み誠実を養え。主を自らの喜びとせよ。主はあなたの心の願いをかなえてくださる。 詩篇 37:3,4 (ローマ12:8)