礼拝メッセージ

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「御霊の一致」(礼拝メッセージ2020/09/13)

エペソ人への手紙は、パウロが西トルコ地域の諸教会宛てにローマの獄中(軟禁状態)から送ったものです。エペソ市は、ローマ・アジア州の政治、文化、商業、宗教の中心的な大都市であり、大女神アルテミス(ディアナ、ダイアナ)の神殿がありました(世界七不思議のひとつ)。 エペソではパウロの数年間の開拓伝道により、教会が立てられました。使徒の働き19章には、パウロの説教によってアルテミス像で商売をする銀細工人たちが暴動を起こしたことが記されています。パウロはエペソの兄弟姉妹に、人が作った偶像ではなく、創造主の愛と計画、救い主イエス様の十字架の死と復活、行いではなく信仰によって救われたこと、更に、救われた者の一致とそれぞれの生き方について教えています。 エペソの教会については、御霊からメッセージが与えられた7つの教会の1つとして黙示録2: 1~7にも登場します。 1.選ばれた者 すなわち神は...
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「信仰と律法の成就」(礼拝メッセージ2020/09/06)

兄弟たちよ、もしだれかが何かのあやまち<罪>に陥ったならば、〈聖〉霊の人〈聖霊に応答し聖霊に支配されている人々〉であるあなたがたは、自分もまた誘惑されることのないように自分自身に注意深く目を留めることをやめないで、少しの優越感も持たないで〈柔和の限りを尽くして〉、その人を正しくする〈引き戻す〈元どおりにする〉ことをしなければなりません。ガラテヤ 6:1(詳訳) ガラテヤ地方諸教会の兄弟姉妹たちは、ユダヤ主義者の偽りの教えによって、信仰ではなく律法遵守と自助努力による義を追及してしまいました。パウロは、その信仰姿勢の根本的な間違いを指摘し、律法・肉・罪の奴隷になるのではなく、キリストにある自由・信仰による義・信仰による律法の成就を教えました。 1.信仰による律法の成就 お互いの重荷〈煩わしい道徳上の失敗〉を負い合い〈耐え合い、にない合って〉、そのよう...
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「律法か信仰か」(礼拝メッセージ2020/08/30)

ガラテヤ人への手紙は、パウロおよび一緒にいる兄弟たちから、ガラテヤ地方(現在のトルコの中央部)の諸教会に宛てて、AD47年頃に書かれた手紙です。新約聖書の手紙の中で最初に書かれた手紙です。 これらの諸教会はパウロの開拓伝道によって立てられましたが、後に入り込んで来たユダヤ人教師たちの偽りの教えによって、危機的状況にありました。パウロはその信仰の危機を指摘し、自らの使徒職弁明、信仰義認の論証、キリストにある自由、御霊の実、キリストの律法について書き送りました。 1.パウロの弁明 人は律法を行うことによってではなく、ただイエス・キリストを信じることによって義と認められると知って、私たちもキリスト・イエスを信じました。律法を行うことによってではなく、キリストを信じることによって義と認められるためです。 ガラテヤ 2:16 入り込んで来たユダヤ人教師たちは、パウロが...
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「信仰に生きる‐自分自身を試し、吟味すること」(礼拝メッセージ2020/08/23)

あなたはどんな人に、どんなクリスチャンになりたいですか。その理想像に近づくために、何をしたら良いのでしょうか。そのヒントが今日の中心聖句Ⅱコリント13:5に秘められています。 1.変わらない聖書の教え パウロが2度目の手紙を送った後も、コリント教会の深刻な問題は解決されずに残っていました。パウロは悔い改めなかった信者に対して、厳しい口調で警告し、訓戒を与えました(Ⅱコリント13:2,3)。聖書の教えは、当時も今も私たちに訴える神様の言葉です。たとえ2000年前のコリント教会の信者が抱えていた問題であっても、時間と民族を超え、すべての信者に訴える神様の言葉として私たちの生活に適用されます。 2.自分を吟味する 「信仰に生きているかどうか」―自分の現在の信仰を見直しましょう。あなたは自分の内に主イエス様がおられることを、自分で認めていますか。 聖霊様が私たちの内に住んで...
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「聖さを全うする」(礼拝メッセージ2020/08/16)

パウロはコリント教会を最も心配してテモテを派遣し、第一の手紙と「悲しみの手紙」を送り、その後自身も訪問し、テトスをも派遣しました。 コリント人への手紙第二は、派遣されていたテトスがもたらした「問題一部解決」の報を受けて書き送ったものです。コリント教会の最悪の事態は避けられましたが、パウロは、偽教師によるパウロの使徒職と権限の否定に対する弁明、さらに、キリストにある苦しみと復活の希望についての教えを伝える必要がありました。 1.パウロの使徒職 私たちは自分自身を宣べ伝えているのではなく、主なるイエス・キリストを宣べ伝えています。私たち自身は、イエスのためにあなたがたに仕えるしもべなのです。Ⅱコリント 4:5 偽教師たちは兄弟姉妹を惑わして、パウロの使徒職やコリント教会に対する権限を否定し、自分たちの偽りの教えを持ち込んでいました。パウロはコリント教会を立て上げて仕えてきまし...
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「愛がないなら」(礼拝メッセージ2020/08/09)

コリント人への手紙第1の後半は、聖霊様の賜物、愛、死者の復活、エルサレム教会への献金、兄弟姉妹へのあいさつなどが記されています。そのなかで、人にとって最も大切な3つのことが教えられています。 1.聖霊様の賜物 皆の益となるために、一人ひとりに御霊の現れが与えられているのです。・・・知恵のことば、知識のことば、信仰、癒やしの賜物、奇跡を行う力、預言、霊を見分ける力、異言、異言を解き明かす力、Ⅰコリント 12:7~11 私たちは、与えられた恵みにしたがって、異なる賜物を持っているので、・・預言、奉仕、教え、勧め、分け与える、指導、慈善・・ローマ12:6~8 聖霊様の賜物は神様がすべてのクリスチャンに与えて下さっている尊いものです。パウロも「あなたがたみなが異言、預言することを願います。」(Ⅰコリント14:5...
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「へりくだり」(礼拝メッセージ2020/08/02)

「コリント人への手紙」はパウロによって、AD57年頃の春に第1の手紙、冬に第2の手紙が書かれました。コリントはギリシアでも有数の都市、交通の要衝であり、偶像の神殿が数多く建てられた富と快楽の町でした。  コリントの教会には分裂、近親相姦、会員同士の訴訟事件、自由の濫用、礼拝での混乱、結婚・独身、偶像にささげた食物、女性の地位、聖霊の賜物、死者の復活など、多くの問題がありました。 1.コリント教会の無秩序 繁栄と快楽の町コリントにあった教会には、様々な人間的思考や言動が蔓延していて、みことばの教えや神様が立てた秩序は軽視されていました。パウロはイエス様の命令でもあり教会の本質である、みことばの教えを守り行うことと兄弟姉妹の一致を強く命じました。すべての問題は教えと一致を軽視するところから始まります。 さて、兄弟たち、私たちの主イエ...
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「希望の神」(礼拝メッセージ2020/07/26)

先週は、「ローマ人への手紙」の第一部1章~11章「教理編」でキリスト教の教理的真理「信仰義認」を見ました。今週は、第二部12章~16章「信仰の実践・生活編」から信仰生活の原理(12:1,2)と実践(12:3~21)、社会生活の原理(13:1~13:14)と実践(14:1~15:13)、私信とあいさつ(15:14~16:27)を見ていきましょう。第一部は信仰による義でしたが、第二部は信仰による喜びと平安と希望です。 1.信仰生活の原理と実践 1)原理(12:1,2) あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい。それこそ、あなたがたにふさわしい礼拝です。 ローマ 12:1 信仰生活の原理とは、自分自身を神様に献げることであり、神様のみこころのもとに身を置いて、神様にすべてを支配していただくことです。 私たちは完成された者ではないので常に変えてい...
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「信仰義認」(礼拝メッセージ2020/07/19)

マルティン・ルターから始まった宗教改革によって新たに確認された信仰―それが今日使われている「信仰義認」という言葉です。 「ローマ人への手紙」は大きく二部構成になっています。パウロは第一部1章~11章の「教理編」でキリスト教の教理的真理を詳しく説き起こし、第二部12章~16章の「信仰の実践・生活編」で教理を実践としてどのように展開するのか、キリスト者はその生活の中で信仰をどう具体化していくのか、数々の勧めを記しています。 1.「義」という漢字 神学者の北森嘉蔵は「義」という漢字に注目しています。「義」は、羊と我という字からできています。上は「羊」、下の「我」は私という一人称を意味する字ではなく、武器の「戈」(ほこ)を表す象形文字が原形で、これにギザギザとした鋸状の刃を付けた象形文字が「我」という字だといいます。「義」の旧字体は「羲」。白川静『常用字解』によると、犠牲にする羊を鋸(の...
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「生きることはキリスト」(礼拝メッセージ2020/07/12)

使徒の働き9章にパウロの回心の出来事、13章から最後28章まではパウロの活動に関する記事が記されています。パウロは大学都市タルソでユダヤ人家庭に生まれ(ローマ市民権)、ユダヤ教信仰の訓練と教育を受け、熱烈なパリサイ派として律法に基づく厳格な生活をしていました。 そんな彼はクリスチャンを激しく迫害し、ステパノ処刑に立ち会い、さらにクリスチャンを捕らえるべくダマスコに派遣されました。その途上で復活のイエス様が臨み、彼は回心してイエス様を愛し、救いを宣べ伝える者に180度変えられました。彼は迫害を受けながらも異邦人の伝道者となり、開拓伝道、教会設立、牧会、新約聖書中の13の手紙の執筆、異端や偽教師との戦いを経験し、AD67年頃ローマで殉教したと言われています。 1.異邦人の伝道者 パウロは迫害者から一転してイエス様の救いを宣べ伝える者に変えられました。彼は3回にわたる小アジア・ギ...
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