礼拝メッセージ

礼拝メッセージ

「聖さを全うする」(礼拝メッセージ2020/08/16)

パウロはコリント教会を最も心配してテモテを派遣し、第一の手紙と「悲しみの手紙」を送り、その後自身も訪問し、テトスをも派遣しました。 コリント人への手紙第二は、派遣されていたテトスがもたらした「問題一部解決」の報を受けて書き送ったものです。コリント教会の最悪の事態は避けられましたが、パウロは、偽教師によるパウロの使徒職と権限の否定に対する弁明、さらに、キリストにある苦しみと復活の希望についての教えを伝える必要がありました。 1.パウロの使徒職 私たちは自分自身を宣べ伝えているのではなく、主なるイエス・キリストを宣べ伝えています。私たち自身は、イエスのためにあなたがたに仕えるしもべなのです。Ⅱコリント 4:5 偽教師たちは兄弟姉妹を惑わして、パウロの使徒職やコリント教会に対する権限を否定し、自分たちの偽りの教えを持ち込んでいました。パウロはコリント教会を立て上げて仕えてきまし...
礼拝メッセージ

「愛がないなら」(礼拝メッセージ2020/08/09)

コリント人への手紙第1の後半は、聖霊様の賜物、愛、死者の復活、エルサレム教会への献金、兄弟姉妹へのあいさつなどが記されています。そのなかで、人にとって最も大切な3つのことが教えられています。 1.聖霊様の賜物 皆の益となるために、一人ひとりに御霊の現れが与えられているのです。・・・知恵のことば、知識のことば、信仰、癒やしの賜物、奇跡を行う力、預言、霊を見分ける力、異言、異言を解き明かす力、Ⅰコリント 12:7~11 私たちは、与えられた恵みにしたがって、異なる賜物を持っているので、・・預言、奉仕、教え、勧め、分け与える、指導、慈善・・ローマ12:6~8 聖霊様の賜物は神様がすべてのクリスチャンに与えて下さっている尊いものです。パウロも「あなたがたみなが異言、預言することを願います。」(Ⅰコリント14:5...
礼拝メッセージ

「へりくだり」(礼拝メッセージ2020/08/02)

「コリント人への手紙」はパウロによって、AD57年頃の春に第1の手紙、冬に第2の手紙が書かれました。コリントはギリシアでも有数の都市、交通の要衝であり、偶像の神殿が数多く建てられた富と快楽の町でした。  コリントの教会には分裂、近親相姦、会員同士の訴訟事件、自由の濫用、礼拝での混乱、結婚・独身、偶像にささげた食物、女性の地位、聖霊の賜物、死者の復活など、多くの問題がありました。 1.コリント教会の無秩序 繁栄と快楽の町コリントにあった教会には、様々な人間的思考や言動が蔓延していて、みことばの教えや神様が立てた秩序は軽視されていました。パウロはイエス様の命令でもあり教会の本質である、みことばの教えを守り行うことと兄弟姉妹の一致を強く命じました。すべての問題は教えと一致を軽視するところから始まります。 さて、兄弟たち、私たちの主イエ...
礼拝メッセージ

「希望の神」(礼拝メッセージ2020/07/26)

先週は、「ローマ人への手紙」の第一部1章~11章「教理編」でキリスト教の教理的真理「信仰義認」を見ました。今週は、第二部12章~16章「信仰の実践・生活編」から信仰生活の原理(12:1,2)と実践(12:3~21)、社会生活の原理(13:1~13:14)と実践(14:1~15:13)、私信とあいさつ(15:14~16:27)を見ていきましょう。第一部は信仰による義でしたが、第二部は信仰による喜びと平安と希望です。 1.信仰生活の原理と実践 1)原理(12:1,2) あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい。それこそ、あなたがたにふさわしい礼拝です。 ローマ 12:1 信仰生活の原理とは、自分自身を神様に献げることであり、神様のみこころのもとに身を置いて、神様にすべてを支配していただくことです。 私たちは完成された者ではないので常に変えてい...
礼拝メッセージ

「信仰義認」(礼拝メッセージ2020/07/19)

マルティン・ルターから始まった宗教改革によって新たに確認された信仰―それが今日使われている「信仰義認」という言葉です。 「ローマ人への手紙」は大きく二部構成になっています。パウロは第一部1章~11章の「教理編」でキリスト教の教理的真理を詳しく説き起こし、第二部12章~16章の「信仰の実践・生活編」で教理を実践としてどのように展開するのか、キリスト者はその生活の中で信仰をどう具体化していくのか、数々の勧めを記しています。 1.「義」という漢字 神学者の北森嘉蔵は「義」という漢字に注目しています。「義」は、羊と我という字からできています。上は「羊」、下の「我」は私という一人称を意味する字ではなく、武器の「戈」(ほこ)を表す象形文字が原形で、これにギザギザとした鋸状の刃を付けた象形文字が「我」という字だといいます。「義」の旧字体は「羲」。白川静『常用字解』によると、犠牲にする羊を鋸(の...
礼拝メッセージ

「生きることはキリスト」(礼拝メッセージ2020/07/12)

使徒の働き9章にパウロの回心の出来事、13章から最後28章まではパウロの活動に関する記事が記されています。パウロは大学都市タルソでユダヤ人家庭に生まれ(ローマ市民権)、ユダヤ教信仰の訓練と教育を受け、熱烈なパリサイ派として律法に基づく厳格な生活をしていました。 そんな彼はクリスチャンを激しく迫害し、ステパノ処刑に立ち会い、さらにクリスチャンを捕らえるべくダマスコに派遣されました。その途上で復活のイエス様が臨み、彼は回心してイエス様を愛し、救いを宣べ伝える者に180度変えられました。彼は迫害を受けながらも異邦人の伝道者となり、開拓伝道、教会設立、牧会、新約聖書中の13の手紙の執筆、異端や偽教師との戦いを経験し、AD67年頃ローマで殉教したと言われています。 1.異邦人の伝道者 パウロは迫害者から一転してイエス様の救いを宣べ伝える者に変えられました。彼は3回にわたる小アジア・ギ...
礼拝メッセージ

「最初の殉教者」(礼拝メッセージ2020/07/05)

使徒の働き(使徒行伝)は、パウロとともに伝道旅行をした医者ルカが、ルカの福音書の続編として記したものです(使徒1:1,2)。ルカの福音書はイエス様が地上での御業を始められ、救いを完成して昇天されるまで、使徒の働きはイエス様が聖霊様によって御業をなし続けられたことが描かれています。おおよその年代と出来事は以下の通りです。 AD30年  1章 イエス様の昇天 1,2章 ペンテコステ、教会の誕生 5章 アナニヤとサッピラの死 7章 ステパノの殉教 AD32年  9章 サウロ(パウロ)の回心 10章 コルネリオの回心 AD46年 13章 第1回伝道旅行   AD48年 15章 第2回伝道旅行 AD53年 18章 第3回伝道旅行   AD63年 28章 ローマでのパウロ 1.聖霊の働き 「使徒の働き(使徒行伝)」は「聖霊の働き(聖霊行伝)」とも呼...
礼拝メッセージ

「キリストを知る」(礼拝メッセージ2020/06/28)

永遠のいのちとは、ただひとりの、真の〈実在する〉神であるあなたを知る〈認める、認識する、親しく知る、理解する〉こと、また、〔同様に〕あなたが遣わされた者イエス・キリスト〈油そそがれたかた、メシヤ〉〔として〕を知ることです。 ヨハネ 17:3(詳訳) イエス様はご自分の生涯においてすべてのことをやり遂げ、最後の晩餐の席で間もなく訪れる十字架の死の意味について説明されました。その後、父なる神様に向かって大祭司として執り成しの祈りを始められました。ヨハネの福音書17章は「大祭司の祈り」と呼ばれています。ここで、①ご自分のため(1~5節)②弟子たちのため(6~19節)③これから救われてくる人々のため(20~26節)に祈られました。イエス様は大祭司として何を祈られ、私たちに何を与えられたのでしょうか。 1.キリストを知る 神は・・・キリストを死者の中からよみがえらせ、・・・すべて...
礼拝メッセージ

「すべてのことを主に対して」(礼拝メッセージ2020/06/21)

ことばであれ行いであれ、何かをするときには、主イエスによって父なる神に感謝し、すべてを主イエスの名において行いなさい。コロサイ3:17 何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい。コロサイ3:23 今日は父の日です。今日のみことばは、妻、夫、子ども、父、奴隷、それぞれ立場は違っても、すべての言動が主に対するものであり、感謝の伴ったものであるようにと命じています。その言動とは「互いに忍耐し合う、赦し合う、愛しあう」ことです。なぜ私たちにそのような言動が求められ、またなぜそのような生き方が可能なのでしょうか。 1.神様に愛され新しくされた者 あなたがたは神に選ばれた者、聖なる者、愛されている者として、・・・コロサイ3:12 あなたがたは古い人をその行いとともに脱ぎ捨てて、新しい人を着たのです。新しい人は、それを造られた方のかたち...
礼拝メッセージ

「ことばは人となった」(礼拝メッセージ2020/06/14)

ヨハネの福音書は紀元90年頃書かれたもので、共観福音書(マタイ、マルコ、ルカ)と共通する記事が1割に満たない独自の内容となっています。共観福音書はイエス様の行動と話されたことが記録されていますが、ヨハネの福音書の主眼はイエス様の説教と対話とそれらの解釈です。ヨハネはイエス様こそ神様のひとり子であり、救い主であることを説明しています。 著者のヨハネは、漁師出身でイエス様から「雷の子」とあだ名をつけられるほど気性の荒い人でしたが、後に「イエスが愛された弟子」「愛の使徒」と呼ばれました。ペテロ、ヤコブと共に内弟子と目され、イエス様が十字架に付けられた時は十二弟子の内唯一最後まで残り、母マリアを託されました。ヨハネは福音書のほかに三書簡と黙示録を記しました。ヨハネはドミチアヌス帝の迫害の時パトモス島に流刑になりましたが、十二弟子の内唯一殉教せずにエペソで天寿(94歳)を全うしたと言われていま...
タイトルとURLをコピーしました