
礼拝メッセージ


「パウロ、最後の手紙」(礼拝メッセージ2020/12/06)
パウロは、最初の投獄(使徒28章)から釈放され、西方地域の伝道活動の間にⅠテモテとテトスへの手紙を、再投獄時にテモテへの手紙第2を記したとされています。テモテへの手紙第2は、パウロの最後にして、最も感動的な手紙です。パウロがこの手紙を書いていた時は、クリスチャンの仲間が離れ去り、そばにはルカしかおらず、殉教が迫っていました。しかし、彼には少しの恐れや疑いがなく、主に対する信頼と今までの歩みに対する確信と我が子のようなテモテを励ます心だけがありました。
1.困難な時代
終わりの日には困難な時代が来ることを、承知していなさい。Ⅱテモテ3:1
パウロは困難な時代がやって来ると明言しました。それは、ローマ皇帝ネロや異教徒による外側からの迫害と内側からの兄弟姉妹の背信・離反です(Ⅱテモテ1:15,2:17,4:10,14)。私たち兄弟姉妹はイエス様から、互いに愛し合い、...
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「主を待ち望め、主の道を守れ」(礼拝メッセージ2020/11/29)
今日からアドベント(待降節)に入ります。英語のアドベント(Advent)はラテン語Adventusから来ており、来臨、到来の意です。特に旧約聖書で約束されていた救い主、待望のメシアが世に来られることを意味します。イエス・キリストが誕生されたことを祝うクリスマスを待ち望み、クリスマスに備えるという意味でアドベントです。5世紀前後から、クリスマスの4回前の主の日を守る習慣が定着したようです。
1.疑いを持つことの大切さ
天使ガブリエルが、世界の救い主なる男の子を生みますとマリアに告げると「どうして・・・」(ルカ 1:34)と疑い、ザカリヤも「何によって」(ルカ 1:18)と疑いました。この二人の疑いの違いは何でしょうか?多くの学者は、マリアは、神様の言葉を信じつつ、ただどのような方法なのか分からないという意味で疑い、ザカリアは、神様に対する不信仰によることばと考えているようです。
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「信仰の務め」(礼拝メッセージ 2020/11/22)
テモテへの手紙第1は「牧会書簡」と言われ、AD65年頃、パウロがローマでの投獄から解放された後に、我が子のような同労者であり、エペソ教会を牧会しているテモテに宛てて書かれたものです。
手紙の内容は、偽りの教えに対する注意、教会での秩序と指導者の資格、各人の立場、牧会者の務め、クリスチャンとしての生き方などです。
1.正しい教えを語り続けなさい
・・・ある人たちが違った教えを説いたり、果てしない作り話と系図に心を寄せたりしないように命じなさい。Ⅰテモテ 1:3~4(6:3~5)
新約聖書の各手紙にみられるように、この手紙にも偽りの教えに対する注意が促されています。
①ユダヤ人の空想話と系図 Ⅰテモテ 1:3~7
②禁欲主義(結婚の禁止、食物の禁止) Ⅰテモテ 4:1~4
③金銭欲 ...
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「救いは選び」(礼拝メッセージ2020/11/15)
テサロニケ人への手紙第2は、第1の手紙の数か月後に書かれ、第1の手紙の教えを補足しています。冒頭では、迫害と苦難の中で信仰と忍耐と増し加わっている兄弟姉妹愛が称賛され(Ⅱテサロニケ 1:3~5)、イエス様の再臨の過程、偽りの教えに対する注意、選びによる救い、健全なクリスチャン生活についての教えが中心に記されています。
1.主の日のさばき
愛する皆さん。主の日はもう来たなどという、うわさを耳にして、興奮したり、あわてたりしないでください。たとい、このことについて幻を見たとか、神様から特別のお告げを受けたとかいう人が現れても、また、私たちからのもののように偽造した手紙をちらつかされても、信用してはいけません。どんなことを言われても、惑わされたり、だまされたりしないように気をつけなさい。 Ⅱテサロニケ 2:1~3(LB訳)
兄弟姉妹の信仰と忍耐と愛が称賛されている一方で、再臨に...
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「再臨を待ち望む生活」(礼拝メッセージ2020/11/08)
テサロニケ人への手紙第1は、AD51頃パウロがコリントから送った手紙と言われています。パウロは第2次伝道旅行の際、短期間テサロニケに滞在して会堂で伝道し、そこで入信した者たちによって教会が誕生しました。しかし、ユダヤ人による騒動が発生し、パウロたちはやむなく町を去りました。その後も迫害が続き、兄弟姉妹を心配したパウロは、テモテをテサロニケへ遣わしました。この手紙には、テモテがもたらしたテサロニケ教会の兄弟姉妹の模範的な信仰への感謝、再臨に対する正しい教え、再臨を待つクリスチャンの信仰姿勢についての教えが記されています。
1.テサロニケ教会の始まりと信仰
パウロは、・・・聖書に基づいて彼らと論じ合った。・・・彼らのうちのある者たちは納得して、パウロとシラスに従った。・・・ところが、ユダヤ人たちはねたみに駆られ、広場にいるならず者たちを集め、暴動を起こして町を混乱させた。・・・パ...
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「キリストを受け入れたのなら」(礼拝メッセージ2021/11/01)
コロサイ人への手紙では、宗教混合主義、哲学、グノーシス主義、ユダヤ主義、神秘主義(天使礼拝)への反論と注意喚起がなされており、イエス様の神性と救い(十字架と復活)の完全性が説明されています。
この手紙の後半では、そのような状況の中でのキリスト者としての具体的な歩み方について教えられています。
1.キリストを受け入れる
キリストに〔対する〕あなたがたの信仰〔すなわち、彼の力、知恵、いつくしみに対する絶対的な信頼と確信とをもって全人格的に彼により頼むこと〕の強固さ〈しっかりした前線〈ゆるぎのないこと〉・・コロサイ 2:5(詳訳)
クリスチャンとなった私たちは、イエス様を全面的に信頼しています。信頼するとは、行動を伴うことであり、従うことです。
2.「キリストにあって歩む」とは
すでにキリスト様の救いを信じたあなたがたは、日常の生活の問題についてもキリ...
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「信仰による救い」(礼拝メッセージ2020/10/25)
1517年10月31日はローマ・カトリック教会の腐敗と反聖書的な教えに対して、修道士マルチン・ルターが「95か条の提題」をウィッテンベルク城内の教会の門扉に掲示した日で、宗教改革が始まった日とされています。
1.宗教改革の三大原則
①信仰のみ 罪の赦し、義認は、キリストを信じる信仰のみ。
〔カトリック:善行を積み、罪を償う。免罪符(贖宥状)の購入。〕
イエス・キリストにあって私たちに与えられた慈愛によって、・・・この恵みのゆえに、あなたがたは信仰によって救われたのです。・・・行いによるのではありません。エペソ 2:7~2:9
②聖書のみ 信仰と生活の規範は、聖書のみ。
〔カトリック:カトリック教会に権威があり、信徒の聖書禁止〕
聖書はあなたに知恵を与えて、キリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせることができます。Ⅱテモテ 3:15
③万人祭司 神様と...
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「イエス様は第一の者」(礼拝メッセージ2020/10/18)
コロサイ人への手紙は、AD61~63に書かれた獄中書簡です。パウロは、第2回、第3回伝道旅行でこの地方を通っています。コロサイ人エパフラスが教会内に異端の教えが入り込んでいるという知らせをローマのパウロにもたらし、パウロがこの手紙を書いて託したようです。
この手紙では、異端の教えに対処するために、イエス様の神性、偽りの教えとの戦い、キリスト者の生き方について教えられています。
1.イエス様は第一の者
御子は、見えない神のかたちであり、・・・万物は御子によって造られ、御子のために造られました。・・・御子はそのからだである教会のかしらです。・・・御子によって和解させることを良しとし・・・コロサイ 1:15~1:20
イエス様は、「キリスト教の教祖、博愛主義者、宗教家、道徳家、被造物、預言者」ではありません。「絶対者、創造主、統治者、教会の頭(かしら)、贖い主、仲介者...
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「満ち足りた生き方」(礼拝メッセージ2020/10/11)
もし、人がどのような境遇にあっても、心からの感謝が湧き、満ち足りた人生を送ることができたらどれだけ幸せでしょうか。パウロはピリピ人への手紙の結びにあたって「満ち足りて生きる」方法を教えています。
1.良きものに目を留める道
兄弟たちよ、そのほか、どんなことであっても、真実な事、または尊敬に値する〈誉のある〈上品な〉事、正しい事、清純な事、愛すべき〈愛される〉事、親切な〈人をひきつける〈あわれみ深い〉事、またもし何かの徳〈すぐれた事〉があるならば、また賞賛する価値のあるものがあれば、そのようなものによく思いを留めなさい〈思いはかりなさい〈考えに入れなさい〈しっかりとあなたの心をそのようなものの上に留めなさい〉。ピリピ 4:8(詳訳)
パウロは「真実、尊敬、正しい、清純、愛、親切、徳、賞賛」など価値のあるものに常に心を留めるように命じています。心に留めるとは、計...
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